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東京

大学友人の結婚パーティーに参加するため先週土,日は東京へ。土曜日の渋谷はハロウィン真っ只中。一体どこから人がやって来るのか?中心街は100m移動するのに5分はかかるような状況で人の多さに少し酔いました…が、普段テレビで見るような光景を実際体感する事はなかなか貴重で、かなり新鮮でした。日曜日は六本木周辺の建築展を転々。安藤忠雄設計の21_21 DESIGN SIGHTにて開催中のフランク・ゲーリー展「I HAVE an Idea」へ。ゲーリーのideaとそれを実現するためのプロセスや手法技術を模型や映像を使い各セクションに分けて順序良く構成されており、氏自身の人間性も垣間見れる(気がした)非常に観応えのある内容でした。昨今は大規模建築を設計,施工するにあたりBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)を大手ゼネコン等で使用する事は珍しくない状況ですが、このシステムの礎はゲーリーが実践したプロジェクトにおけるコミュニケーション方法が先駆けとなっています。氏は複雑な3次曲面等のデザイン実現するにあたりモデリングや構造解析を航空力学の設計ソフト「CATIA」を建築に応用して行うのは有名な話ですが、初期の作品の失敗で感じた“紙面の図のみで施工者にアイデアを伝える事の限界”から、情報の共有のための3Dプログラムの重要性を説くようになったそうです。その後、スタディー段階からの設計、コスト、施工方法、施工工程(時間)に至るまで一貫して、情報の更新をプロジェクトに関わる人が一つのモデルで共有するという4D的なコミュニケーションシステムを考案したそうです。設計者がこの合理的なシステムを得れば、技術や工期等によって実現不可能という「デザイン」しない事への言い訳ができなくなる、というゲーリーの言葉に私は少し偏りを感じたのですが、ゲーリー建築に対する個人的な好き嫌いや建築空間の真意とは別に、“他で見た事のない新しいアイデアを生み出したい”という非常にピュアなモチベーションと、そのアイデアの実現に向けて突き進むパワーとテクノロジーは測りしれず、想像を超える圧倒的なインパクトを前に空いた口が塞がらない、そんな感覚を覚えました。建築は一人の力では成立しないのは確かですが、この展示を観て、自身(個人)の建築へのモチベーションがよりそのプロジェクトに力を与え、多くの人を動かし、また新たなアイデアを生む…そのような結果的にポジティブな循環が、建築と社会或いは個人と社会を繋げる役目になるのではないかと感じました。なにはともあれ東京はおもしろい展示やイベントが多いです。いろいろな意味で刺激を受けるので、今後はたまに出掛けて自分のモチベーションを↗してやろうと思います。来週からシアトルへ行くので時間が取れれば エクスペリエンス・ミュージック・プロジェクト/フランク・O・ゲーリー という建築を見に行ってみようかと思います。

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